No.88 15のあの日。。

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「私は不動産王になって日本を救います!」

「天から授けられたこの力を世のため人のために使わさせて頂きます!」

「そして必ずや日本に貢献出来る人間となります!」

おはようございます。

現在開催されている

春の選抜高校野球大会。

福岡県代表の

福岡大学付属大濠高校が勝ち進んでいます。

私は

この大濠高校のユニホームを見ると

少し切ない思いが過るのです。。。

 

私はかつて野球少年でした。

当時、大濠高校は野球の強豪校として知られ

甲子園にも度々出場していました。

私はそんな大濠高校に憧れ

『大濠高校で野球をするんだ!!』

という夢を持っていました。

ところが

現実はというと、、、

 

野球は補欠で

中学3年には登校拒否。。

 

少年だった私の夢は儚く散ったのです。。。

 

 

ところが!

 

 

自身も野球の道を断念し、

その未練を私に託していた父が

とんでもない話を持ってきました。

 

何と!

大濠高校野球部の

セレクション(実技試験)を受けてみないか

と言うのです!!

もし合格すれば

特待生ではないのですが

入学が保証されるそうです。

夢を諦めかけていた私は

まさかの大チャンスに大喜び!

セレクションを受験することにしました。

 

 

今思えば。。

 

 

この時の父の選択は

大失敗です。

どう考えても

私に

野球のセンスは有りませんでした。

とても大濠高校野球部に

付いて行けるレベルではありません。

父はどうしても自分の夢を

諦めきれなかったのですね。。

 

さて、

迎えたセレクション当日。

憧れの大濠高校のグランドで

先輩達に交じって練習に参加しました。

何と言っても

中3の頃は登校拒否児ですから

まともに練習などしていません。

その状態でのセレクションだったのですが、

あの日の感覚は

今でも忘れられません。。。

その日は明らかに何かが違ってたのです。。

打撃練習では

先輩が投げ込んでくる速球を

ことごとくジャストミートし、

ホームラン性の打球もありました。

周りの先輩方からも

一目置かれるほどです。

普段の練習でも

こんなに打てた事はないという位

絶好調だったのです。

この場で散々な目に合ったのでは

あまりにも憐れだと

何か大いなるものが

私に力を貸してくれたのかもしれません。

とにかく

不思議な一日でした。。

少なくとも

その日だけは

大濠高校野球部のセレクションを受験するに

ふさわしい野球少年だったのです。

そうして

セレクションは無事に終了。

あとは結果を待つだけとなりました。

 

さて、

 

その結果は、、、、

 

もちろん

 

不合格。。。

 

やはり

強豪校の監督の目は

厳しかったです。。

変に期待していた分、

私の落ち込みも相当酷くて

我ながら

可哀そうでした。

わんわん声を上げて泣いた

あの日の事は鮮明に覚えています。

 

ただ、今では

本当に不合格で良かったと思います。

もし万が一、

合格でもしていたら。。。

間違いなく

練習に付いて行けていません。

野球部どころか

学校さえ中退していたのではないかと

ゾッとします。。。

 

それからというもの。。

高校野球に未練を感じていた私は

毎年、春と夏。

高校野球のシーズンになると

失われた時間に捕らわれて

憂鬱な気分になっていました。

 

 

ところが

そんな過去も

大事な自分の一部であると

受け入れられた

今では

もう憂鬱になることはありません。

親の価値観を

子供に押し付ける事が

如何に

子供にとって苦痛であるかを

学ばせて頂いた素晴らしい機会でした。

 

今こうしてブログを書いている

まさにこの後

大濠高校の試合が始まります。

あのユニホームを見るたびに

思い出すのはあの日の事。

 

大濠高校野球部の健闘を祈ると共に

あの日の私をそっと抱きしめてあげたいと思います。

 

本日も最後までお読み頂き有難うございました。

心からの感謝を込めて。

「有難う。愛しています。」

神辺照喜

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